世界一受けたい授業 芥川賞「推し、燃ゆ」の宇佐見りんが語る「推しを頼りに生きる生き方」

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3月27日(土)よる7時〜21時54分から日本テレビ系で放送の「世界一受けたい授業 大阪桐蔭 涙の卒業公演&世界のトップが教える!歴代神授業 3時間スペシャル」では、これまで放送した1,965の授業の中から、選りすぐりの授業をまとめて紹介!

さらに…「桝太一先生の報道ニュースの伝え方を学ぶ授業」「大阪桐蔭吹奏楽部 卒業公演に密着!子どもの力の伸ばし方」「芥川賞『推し、燃ゆ』の作者 宇佐見りん先生が教える『推しの世界』」…3つのテーマで授業をお届け。生徒(パネラー)には、IKKO、佐藤栞里、城田優、浜辺美波、水卜麻美(NTVアナウンサー)が登場する。

「芥川賞『推し、燃ゆ』の作者 宇佐見りん先生が教える『推しの世界』」の授業では、芥川賞受賞作『推し、燃ゆ』を入り口に、著者の宇佐見りんさんが「自分の力だけで生きることが難しいときに、推しを頼りに生きる生き方もありなのではないか?」とアドバイスを送る。

第164回芥川賞受賞作「推し、燃ゆ」。
物語の主人公・あかりは、通っている高校でも家庭でも『普通』のことができず、常に生きづらさを感じている。唯一の生きがいは、ある男性をアイドルを推すこと。
推しを推すことがあたしの生活の中心で絶対で、それだけは何をおいても明確だった。中心っていうか、背骨かな。
ある日、その推しがファンを殴ったことで炎上。さらに芸能界を引退すると突然発表する。生きがいである推しを失い、あかりはどう生きていくことになるのか?というストーリー。

──「推し、燃ゆ」、印象的で素敵なタイトルですね。どうやって決まったのでしょうか?
宇佐見りん(※以下略)「ありがとうございます。実は『推し、燃ゆ』は、タイトルが決まっていない状態で作品を書き始めて、編集部の担当者さんと愛称として呼んでいたものだったんです。それがいつの間にか正式タイトルになりました。他にも色々案出ししたんですけど、分かりやすいしやっぱりいいよねって」

そもそも推し、とは推したいメンバー『推しメン』がさらに省略された、一番のお気に入りの人を指す言葉。AKB48のブレイクにより、2010年頃から一般に広く知られるようになったといわれている。今年、21歳の現役大学生で、自身も8年ほど前から推している俳優がいるという宇佐見さんにとっては、小さい頃から身近にある言葉だったにちがいない。

──「推し」をテーマに選んだ理由は、何だったんでしょうか?
「いまは『推しを推す』ことが周知されてきた反面、『妄想上の恋愛』と決めつけられたり、『趣味の一環なのにそんなに入れ込むなんて』と冷ややかな視線がある気がします。でも、推しを推すことは必ずしも恋愛感情とは限らない。色んな推し方があるし、推すことを趣味以上の生きがいと感じている人たちもいます。そういう人たちが推しの炎上という事件に直面した時、どうなってしまうのか?そこに書けるものがあるなと感じました」

担当編集者も、宇佐見さんから物語の構想を聞かされたとき、推しというテーマだけでなく『いつか推しはいなくなるものだと分かって推している」=「生きがいとしているものを失う予感」から始まる物語は新しいと感じたという。
およそ半年に及んだ「推し、燃ゆ」の執筆期間で、書き出しの一節『推しが燃えた。』は、最後まで変わることはなかったが、そこ以外、エンディングまで書き上げたものを宇佐見さんは、ほぼすべて書き直したという。

「私はプロット(物語の構成)をキッチリと決めてから書いていくタイプではないので、書いているうちに色々と変わっていくんです。だからテーマと書き出し以外は最後まで二転三転しました。はじめは主人公のお姉さん視点で書いてたりして、また違う話でしたね」

──現在、次回作を執筆中とのことですが、書くために大切にしていることはありますか?
「音楽を聴く、匂いがちゃんとある状況にする、でしょうか」

─匂いがちゃんとある状況というのは?
「窓を開けて雨の匂いや、風の匂いを感じるようにするとすごくイメージが喚起されるんです。結構、鼻で書くようなところがあって。匂いがないと書けないので、散歩に出ていろいろ取り込んでから、その先にある喫茶店で書くことはよくあります」

──芥川賞を受賞し、「推し、燃ゆ」は現在、47万部を突破する異例の売れ行きとなっています。これからは宇佐見さんが『推される』側になるかもしれませんが?
「これを機に次回作を待っていてほしい、という感じでしょうか。これから何を書いていくかまだ自分自身でもわからないですが、『推し、燃ゆ』は私の中では異色の作品になる予感がしています。別の作品も読んでもらえたら嬉しいですね」

慣れないバラエティー番組への出演はどうでしたか?とたずねると
「世界一受けたい授業は、よく見ていた番組だったので作家も呼ぶことが意外で、すごく嬉しかったですし、驚きました。収録は緊張しました。でも、皆さんの和やかな雰囲気や、本の内容をわかりやすく紹介したVTRなどにとても感動しましたし、すごく楽しかったです」と笑顔を見せてくれた。

<タイトル>
世界一受けたい授業
<放送日時>
3月27日(土)よる7時〜9時54分
*提供画像 (C)NTV