カンニング竹山「人の死を無駄にしないためには、亡くなった事実から何かを学ぶべき」

ABEMAが、ニュース番組『ABEMA Prime』を平日夜9時より毎日生放送している。

2020年7月20日(月)夜9時からの放送では、7月18日に亡くなった俳優・三浦春馬さんのニュースをめぐり、WHO(世界保健機関)が自殺の連鎖を防ぐために報道各社に呼びかけている「自殺報道ガイドライン」に着目。こうした著名人の訃報を、メディアはどのように報じ、世の中に伝えるべきなのか?実際に長男を失った経験を持つ遺族であり、現在は「全国自死遺族連絡会」代表理事を務める田中幸子さんと共に議論した。

番組冒頭、進行を務める平石直之アナウンサーから三浦さんの訃報、そして報道の在り方について「どう受け止めていますか?」と問われた、番組MCでお笑い芸人のカンニング竹山は、「これは、一言では答えは出ないですよね。本当に難しい…。色んな考えがあると思いますので、『こうした方が良い』とか『こうだ!』っていう明確な解は出ないと思う」と前置きした上で、「ただ1つだけあるとすれば、我々は生き残るわけですよね。生き残るというか、残された者は生きていかないといけない訳ですよね。人の死って自殺以外にもそうだと思うんですけど、人の死を無駄にしないという事は、その方が亡くなったという事から何かを学ぶことだと思うんですよ。そういう面で言うと、『じゃあ、自殺の事実をひた隠しにしていくのか?』と。全部をあからさまにする必要はないと思いますけど、ちゃんと向き合って話さなきゃいけない」とコメント。さらに、「僕は『自殺はいけないんだよ』というような教育を、もっとしていかなければいけない気がします」と訴えた。

模倣自殺を防ぐため、WHOが提起する自殺報道ガイドラインの「やってはいけないこと」として、「自殺の報道記事を目立つように配置、報道を過度に繰り返す」「センセーショナルな表現、普通のこととみなす言葉を使う、自殺を問題解決策の一つとして紹介する」「手段を明確に表現する・現場や場所の詳細を伝える」「写真、映像、デジタルメディアへのリンクなどを用いる」などが紹介されると、元BuzzFeedJapan創刊編集長でジャーナリストの古田大輔さんは、「こういうガイドラインをWHOが出す事になったというのは、過去に様々な事例がある訳ですよね。実際、自殺の報道がなされた事によって自殺の数が増えたケースが過去に何度も何度も繰り返されてきた。だからこそ、こういったガイドラインが作られ、尚且つ、それが何度もブラッシュアップされてきたんですよね。WHOのガイドラインが全てではないけど、かなりの経験を基に作られてきたものだと考えないといけないし、今回の報道を見てみると、このガイドラインに『配慮してるな』と感じとれる報道もある。一方で、『全くもって配慮してない』報道もある訳です。じゃあ『どちらがいいんですか?どちらがあるべき姿なんですか?』となると、全くガイドラインに配慮していないというのは止めた方がいいんじゃないか」と、コメントした。
これを受けて、田中さんは「ガイドラインについては、海外で決めたもので日本人には全てはそぐわないと思っています。私は“自殺”ではなく“自死”という言葉を使いますが、規制してしまうことによって『いけないものだ・特殊なものだ・特別なものだ』と隠すことは良くないと思っています。今の様に、あまりにセンセーショナルな言い方で表すのはよくないですけど。今回の場合は特に、完全にその場所(自宅)で亡くなったわけではないですし、過度に演出せずに正しく伝える事が大事だと思っています」と、ガイドラインの全てに従うのではなく、あくまでも“正しい情報”を報道することに重点を置く必要があると話した。また、「著名人の自殺をトップニュースにしない」と提唱するガイドラインについては、「“自死”だからという事でトップニュースに掲げていけないのではなく、例えば有名人の“病死”や“事故死”であればトップに来ますよね。それと同じように扱うべきだと思っています」と述べた。また、死因が自殺と判明した時点でトップニュースから外すべきなのか?と問われると、「それは“自死”を特別扱いして『自死は事故や病死とは違う死なんだ』と、ニュースで取り上げてはいけないような印象を与えてしまう。今回も著名人がコロナで亡くなったりしましたよね。それと同じ扱いにすべきだと思うし、自死だけ特別に考えるのはいかがなものか。それは差別だと私は考えます」と語気を強めた。

一連の話を聞いていた黒肌ギャルユニット『blackdiamond from2000』のリーダーとメインボーカルを務め、そのカリスマ性から“令和最強ギャル”との呼び声も高いあおちゃんぺは、「そもそもハッピーなニュースじゃない。私は自殺のような悲しいニュースは、最低限の事以外は伝えなくていいと思っている。細かいことは遺族の方が知るべき事であって、ファンだからと言って、動機や『どうやって亡くなったか?』とか知る権利はないと思うんです。『ファンだからそういう所も知りたい』って言うのはちょっと歪んでいる感じがするので、そんな報道しなくていいと思う。『参考までに聞きたい』とかちょっとふざけてると思う」と指摘。また、ガイドラインについては、「たとえ1つの記事でも、死因や動機について、考慮してない報道があると意味がない。私は三浦さんの死に関して、配慮のない詳細を記事で知ってしまったんですけど、私は心を痛めたので口外しない。でも、誰かがネットに1回でも書いたら絶対拡散しちゃうし、皆に広がっちゃう。だから、ガイドラインも罰則がないならそもそも意味がないって思う。ご家族に1番配慮する必要があると思うので、他の自殺者を防ぐためではなく、今は『苦しんでる遺族の方を1番配慮するべきじゃないか?』と思います」と、あくまでも遺族に寄り添う報道を心がけるべきだと自身の見解を語った。本放送の様子は、現在も「ABEMAビデオ」で配信中。
https://abema.tv/video/title/89-66

■『ABEMA Prime』 放送概要
放送日時 :毎週月~金曜 夜9時~夜11時  ※生放送
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