たけし 台東区から次代の文化や芸術を発信「若い者の助けをしたい」と意気込む

ビートたけしが、東京都台東区の芸能・伝統文化の継承・発展を願って開催される『江戸まち たいとう芸楽祭』の名誉顧問に就任した。30日、都内浅草にある演芸場・木馬亭で開かれた記者発表会に出席して、“たけし節”を爆裂させた。

東京・足立区出身のたけしは、浅草の有名ストリップ劇場・フランス座(現・フランス座演芸場東洋館)で芸人としての修業を積んだことで知られる。「大学をクビになって、浅草に流れついた。ひょんなことから芸人になってから人生の半分以上、浅草の人情と人間関係でもってきたようなもの」と切っても切れない浅草に、「恩返しをしたい」という気持ちで、今回のオファーを受けたという。

昨年9月に初の恋愛小説『アナログ』を上梓して、今年3月に自身が興した芸能プロ・オフィス北野を退社。今後も映画監督業と小説執筆を続けることを明言していたが、すでに、浅草で生きる芸人や劇場を描いた新作小説『フランス座』を脱稿。現在、校閲の段階に入っており、今秋に刊行されることが決定している。となれば、期待されるのはやはり、映像化だ。

「そういう関係の映画化っていうのは、俺はヘタなんでね」と前置きしつつ、「是枝さんがカンヌで賞を獲ったから、あの人にやらせよう」と、カンヌ国際映画祭で最高の賞に値するパルムドールを獲得した是枝裕和監督にラブコール。「脚本料をいっぱいもらおう」と、マジと思える本音をこぼした。

“世界のキタノ”として、映画界も席巻しているのは周知のとおり。“芸楽祭”のオープニング『夏の陣』の8月4&5両日には、野外上映『まちかど映画会』として、たけしが監督を務めた『菊次郎の夏』(初日)、『HANA‐BI』(2日目)が上野恩賜公園噴水広場で上映される。偶然にもこの上野は、たけしが生まれて初めて、映画館で映画を観た場所だ。

「『鉄道員』(イタリア、1956年)っていう悲しい映画を、兄貴と観て。帰りに喫茶店で悪いヤツらに金を巻き上げられて、帰りの電車賃まで取られて、足立区の家までトボトボ歩いて帰った」と、悲しすぎる思い出があるようだ。とかく、台東区の浅草、上野とは、幼いころから妙縁でつながっている。

今後の“芸楽祭”の具体的な構想を聞かれると、「日大の内田(正人)前監督に、東洋館でタックルショーをやってもらう。テレビ朝日の『(ビートたけしの)TVタックル』では井上(奨)コーチと一緒に特別編でやりたい。スポンサーは日大で」と、旬な話題も忘れない。

思い出や本音、ブラックユーモアなどで展開された、たけし劇場。来年2月の『冬の陣』まで、「若い者の助けをしたい」と意気込み、“ふるさと”から次代の文化や芸術を発信していく。(伊藤雅奈子)

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