アニメ・ゲーム好きにもオススメな「自販機食堂」

長距離トラックの運転手やドライブの際の休憩のために、1980年代くらいまでは全国各地に存在した「オートレストラン」。ここでは、うどん・そばやトースト、ハンバーガーなどを自販機で食事を楽しむことができたが、コンビニの発展などで衰退。自販機の製造元もすでに撤退していることが多く、今や絶滅の危機に瀕しているといっていい。しかし、この流れに逆らうかのように、食品自販機を専門に置いている「自販機食堂」という店舗が、群馬県伊勢崎市にはある。

同店がオープンしたのは2014年、運営元の「株式会社ミトミ」は、群馬県を中心に、オートレストランの食品自販機の中の食品を製造している会社でもある。オープンのきっかけは、オーナーの都丸佳津行氏によると、以前に、取引のあるオートレストランに特別メニューを作り、それを、ツイッターで発信したところ大きな話題になったからだそう。そこで、食品自販機をもっと盛り上げるために、試験的にいろいろなメニューを試す場所として、ちょうど会社の持ち物件で空きになっていたここで自販機専門の食堂をしようと思いついたとのこと。

県外からのお客さんも多く、自販機マニアの人や、群馬の赤城山や榛名山を目指すドライバーやツーリング途中のライダーなども寄るそうだ。群馬といえばアニメ化もされた漫画『頭文字D』の舞台だが、同作の愛好家なども来店者にはいるそうで、「『藤原とうふ』と書かれたトヨタ86が寄ってくれたこともあります」とのこと。また、ツーリング中のライダーの中には、女子高生バイク漫画として知られる『ばくおん!!』に登場する来夢先輩になりきっていた人もいるそうで、「女性だと思うのですが、2名ほど、カワサキのバイクに乗って、シンプソンのヘルメットをかぶってキャラになりきり、一切喋らない方とかもいました」と都丸氏は話す。

取材日、店内では、ちょうどイラストレーターのカナ氏のアートワーク展示がおこなわれていた。他にも常連さんが描いたと思われるイラストなどが。実は北関東では痛車のイベントなどが定期的に開催されており、アニメ好きの人が集まる機会はかなりある。都丸氏自身も漫画、アニメやゲームは好きとのことで、お客さんと盛り上がる時もあるそうだ。

ちなみに、群馬といえば最近だと『宇宙よりも遠い場所』のキャラクターの出身地が館林ということで話題に。他に、自販機食堂がある伊勢崎市はアニメ化もされたマンガ『日常』の舞台でもある。少し前だと『魔法少女まどか☆マギカ』の背景に前橋市の前橋公園が使われたことも。なお、現在前橋公園はスマホゲーム『ポケモンGO』で、ポケモンの巣ともいえる状態らしく、訪れる人が多いらしい。群馬のアニメ・マンガ聖地巡礼と一緒に同店を訪れてもいいかもしれない。

メニューの中でオススメは自販機のラーメンだ。実はそば・うどんを自販機で扱っているオートレストランは多いが、ラーメンとなるとかなりレアだ。もちろん生麺を使用しており、チャーシュー入りでなんと350円。他にも同店オリジナルトーストの「こしあんチーズ」が小倉トーストのようだがしょっぱ甘くいい感じだ。(雅楽次郎)

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